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トリカブト


秋の山地に青紫色の花を咲かせる、とにかく有名な毒草の一種です。草丈は50cmから2mになり、観賞用にも栽培されていて園芸店などでも簡単に手に入ります。若菜の頃が薬草「ゲンノショウコ」や「セリ」などとよく似ているので、誤食による事故が多く発生しています。


毒草名  トリカブト(鳥兜)、アコナイト、モンクスフード、ブシ(附子)、ウズ(烏頭)、ビーシュ
学 名  Aconitum chinense SIEB. ex PAXT.
特 性  キンポウゲ科 トリカブト属、お馴染みの多年草
花 期  8〜10月
仲 間  エゾリカブト(Aconitum yesoense)、ヤマトリカブト(Aconitum japonicum THUNB. var. montanum NAKAI )、オクトリカブト(Aconitum japonicum var. subcaneatium)、ハナトリカブト(Aconitum chinense SIEB.)、ハコネトリカブト、ホソバトリカブト、ハクサントリカブト、ダイセツトリカブト、ウスバトリカブト、タンナトリカブト、サンヨウブシ、イブキトリカブト、オオサワトリカブト
毒部位  全草、特に塊根に猛毒
成 分  アコニチン(Aconitine)、メサコニチン(Mesaconitine)、ヒパコニチン、デルフィニン、エザコニチン、アチジン、ガリーイン、ナペイン、ペアチン、ソンゴルリン、イグナビン、ヒポグナビン、コブシン、イサコニチン、ヒバコニチン
症 状  腹痛、下痢、不整脈、呼吸麻痺、嘔吐、頭痛、眩暈


 

矢毒としても有名ですが、半人半馬のケンタウルス族でも聡明で知られているケイロンは、自分で落とした矢で誤って自らのヒズメを傷つけてしまい、その毒の強力さを知ったと伝えられています。




「地獄の女王ヘカテ」に捧げられる花とされていて、庭では暗黒の地獄の番犬「三つ首のケルベルス」が種を蒔くといわれています。


 

ホグワーツ魔法魔術学校では西洋トリカブトが「アコナイト」「モンクスフード」「ウルフス・ベーン」などの名前で紹介されています。


 

親に仕送りをしたいと日本に働きにきた
そのフィリッピンのダンサーは十九歳だった。
暴力で犯され 夜の客をとることを強制された。
なんども逃げたが そのつど連れ戻された。
誰も助けてくれなかった。警察も役人も
大学教授も 誰も彼女を助けなかった。それが日本だった。
彼女は山に逃げた。三日間山のなかをさまよったあげく
谷に身を投げた。その場所に 年毎に
とりかぶとが生える。
花は艶麗 根には猛毒をたくわえている。
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矢内原伊作「とりかぶと」より





バイカラーです。



切花なんかでも売られているんですね。

 

秋も終わりになる頃に実を付けます。

種



 2002/02

記録されている世界最古の矢毒は、紀元前1200〜前1000年に編まれたバラモン教の聖典『リグ・ヴェーダ』に残されているキンポウゲ科のトリカブト属の植物です。古代ローマにおいては矢毒だけでなく生肉にトリカブト類の塊根を擦り込んでオオカミ猟に使っていました。

 





≪MEMO≫
・世界四大矢毒
 トリカブト、イポー、ストロファンツス、クラーレ
・日本三大毒草
 トリカブト、ドクウツギ、ドクゼリ
・漢方薬草
 附子(ブシ)=鎮咳、切り傷や胃のしこり、烏頭(ウトウ)=中風や寒熱による痺れ、天雄(テンユウ)=風邪・しびれ・関節痛、[下薬]
・有効な治療薬は無い。
・北海道産
 エゾトリカブト、ダイセツトリカブト、ヒダカトリカブト、カラフトブシ、テリハブシ、セイヤブシ、シレトコブシ、どさんこトリカブト(?)
・日光男体山産:ナンタイブシ
・イブキトリカブト(伊吹鳥兜)
 滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山の頂上付近に群落する「トリカブト」の一種。日本武尊が伊吹山の魔物を征伐するために訪れた際、三合目の攻撃で浴びたとされるのがこのトリカブトの毒と伝えられています。
・狂言「附子」
 あれは附子と言うて人の身に大毒の物で、あの方から吹く風に當つてさえたちまち滅却する程に、必らず側へ寄らぬやうにしてよう番をせい。
・水飴「附子」
 京都「亀屋伊織」製。細見美術館(京都市左京区)で販売。希少。
・アコニチン
 根=0.3〜2.0%、葉=0.2〜1.2%。マウス経口LD50=1.8mg/kg。
・根>葉>茎
・修治(しゅうち)
 漢方での減毒加工。修治附子と呼ばれる。
・毒姫(三原ミツカズ)
 最初は揺りかごの下に毒草を。次は布団の下、そして衣服の中に。さらに乳にまぜ赤子に与える。こうして徐々に慣らされた子供は、全身が猛毒の毒姫≠ニなる。
・皮膚をアリが這い回る。
・「魔女の軟膏」原料のひとつ。
・根を折ったときに、白色→赤褐色→黒褐色に変色する。
・解毒剤はサソリ毒。
・継母の毒
・薬子(くすこ)の乱


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